フコクの2012年3月期第3四半期連結決算は、売上高402億200万円、前年同期比2・6%増の増収となったが、営業利益は25億700万円、同20・0%減、経常利益25億8100万円、同18・1%減の減益決算となった。四半期純利益は16億4500万円で同9・1%減。
同社グループの主要顧客先である自動車産業は、新興国を中心にグローバル市場の回復傾向が維持される一方で、東日本大震災とそれに続く原発事故などによるサプライチェーンの混乱が国内外の生産や販売に厳しい影響を及ぼした。その後、国内では業界をあげて挽回生産に向かい始めたため、同社グループも主要顧客先に歩調を合わせて体制を整え、受注の急増に対応してきたが、昨年11月にはタイで大規模な洪水が発生し、一部の顧客において受注が低下するなどの局面も見られた。こうした中で、同社は積極的な販売活動により、売上高は増収となったが、損益面では日本国内の震災の影響などが影を落とし、減益決算となった。
第3四半期末の総資産は、前期末に比べ13億9600万円増加して463億9300万円となった。流動資産は前期末に比べ13億1000万円増加した。主な要因は、受取手形および売掛金の増加による。固定資産は前期末に比べ8500万円増加した。主な要因は、新工場建設に伴う建物および構築物の増加による。
負債は前期末に比べ6億8700万円増加。主な要因は、支払手形および買掛金の増加による流動負債の増加15億9400万円、長期借入金の減少による固定負債の減少9億700万円による。
通期の連結業績予想は、売上高520億円、営業利益36億円、経常利益36億円、当期純利益21億円の増収減益決算を見込んでいる。