アタカ大機の2012年3月期第3四半期連結決算は、売上高244億円、前年同期比12・7%増の増収となったが、収益面は営業損失4億1000万円、経常損失3億1100万円となった。四半期純利益は、連結子会社である日本サニタリー㈱の株式を追加取得し完全子会社としたことに伴う特別利益の計上等によって7600万円となった。
同社グループは、中期経営計画「グローバルAD」にそって開発・設計・資材・営業部門等が一体となり、さらなるコストダウンによる利益率向上に取り組むとともに、輸出の拡大、新製品・新事業の創出に向けた諸施策を推進した。
環境装置事業は、震災復旧工事に取り組むとともに、汚泥再生処理センター等廃棄物・リサイクル施設、ユニチカ㈱からの事業継承案件が堅調に推移し、受注高は232億400万円、売上高は青森県五所川原市の中央クリーンセンター等大型の廃棄物処理施設建設工事が順調に進捗し194億1100万円、営業損失は7500万円と損失額を大幅に減少した。
産業装置事業は、海外向けの大型海水電解装置は低調に推移したが、加圧ろ過脱水機(フィルタープレス)が民間設備投資の回復により復調し、タイの洪水等による国内の設備投資抑制の影響を受けたものの、受注高は49億2700万円、売上高は43億7500万円、受注残高は前期末に連続受注した中東向けの海水電解装置の大型案件により46億3000万円、また営業損失は3億1800万円となった。
一般建築・サイロ建築等の建設事業は、前年度に予定されていた案件の受注が当年度にずれ込んだことにより受注高は12億9200円、売上高は6億5900万円、受注残高は6億6600万円、また営業損失は1700万円となった。
なお、同社グループの環境装置事業は、売上高が通常第4四半期連結会計期間に集中するのに対し、人件費その他の固定費は平均的に発生するため、業績に季節的変動がある。
2012年02月14日