ニュースの焦点 新成長戦略 3段構えの経済対策

2010年10月12日

ゴムタイムス社

政府は新成長戦略の実現に向けた経済対策をこのほど閣議決定した。円高・デフレへの対応として、3段構えの経済対策となっており、ステップ1は緊急的な対 応、ステップ2は今後の動向を踏まえた機動的な対応、ステップ3は平成23年度の対応と新成長戦略の本格実施-がその骨子となっている。 円高、デフレ状況に対する緊急的な対応では、円高等の景気下振れリスクへの対応やデフレ脱却の基盤づくりのための対応に注力し、「雇用」「投資」「消 費」「地域の防災対策・規制」「制度改革」の5つの柱、さらに経済危機対応・地域活性化予備費(残額9182億円)の活用を行う。 今後の動向を踏まえた機動的対応では、今後の景気・雇用動向を踏まえた機動的、弾力的な対応を図り、必要に応じて国庫債務負担行為(1兆円)の活用を含め補正予算の編成等の対応を行う。 平成23年度の対応では、予算において「元気な日本復活特別枠」の活用等により、需要・雇用創出効果の高い施策への重点配分を行い、新成長戦略を本格実施する。 円高の急速な進行・長期化は、経済・金融の安定への悪影響から看過できない問題であり、政府は必要時には為替介入を含め、断固たる措置をとる方針。日本 銀行に対しては、政府と緊密な連携を図りつつ、デフレ脱却の実現に向け、さらなる必要な政策対応をとることを期待する。こうした為替、金融面の対応に加え て、急速な円高が実体経済にもたらす下振れリスクに対しては雇用、投資、消費の基盤づくり等により、内需の下支えを図ることで、その負の影響を最小限に食 い止める。 こうした影響緩和を行い、一方では円高メリットを最大限に活用する点も重要だとしている。具体的には、円高は商品やサービスの輸入、資源関連を含め海外 の資産購入やM&Aに有利な条件をもたらし、新成長戦略の考え方に沿って、ヒト・モノ・カネの流れを活性化する施策を積極的に推進することにより、わが国 の成長基盤の強化に結びつける。 消費の基盤づくりでは、景気下支え効果が大きい環境関連の家計需要支援策である家電エコポイント制度、住宅エコポイント制度および優良住宅取得支援制度(フラット35S)の大幅な金利引下げの延長等の緊急措置を講じる。

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