10月末、日本ゴム工業会が会員120社の2009年度の経営指数調査結果を明らかにした(今年6月調査)。自動車や建機、住宅、OAプリンターから半導体まで全産業に供され「産業のバロメータ」と目されるゴム高分子製品。昨年度の経営指数を見てみる。 ◎09年以降、過去5年間の「売上高経常利益率」の推移=自動車タイヤ、工業用品、シューズ、その他分野を見てみる。 まず自動車タイヤは5年前の05年度が10・1、04年度が7・6、07年度9・1、08年度は大きく落ち込み3・8、09年度は3・2と推移。はっきり漸減傾向を示した。 工業用品系は、09年度が4・9、08年度が5・8、07年度も同5・8、08年度はもっとも急落し1・5、09年度はやや回復し3・3に転じた。 シューズ系は05年度以降3・4、3・0、0・7、08年度には0・02と下降、09年度には0・8とやや回復に転じた。 その他分野は、05年度が4・9、06年度4・7、07年度4・4、08年度は2・9に落ち込み、09年度は3・2に若干上向いた。 ◎次に5年間の売上高人件費比率の推移=いわゆるレイバーコストの変遷について、大企業、中小企業を比較する。 まず大手企業から。05年度が15・1、以降順に14・3、13・7、08年度が14・6、09年度は16・7と(07年度を底に)上昇カーブを示している。 同様に中小企業についても05年度20・2、以下順に18・8、18・7と底を打ち、以降08年度が19・7、09年度は21・4と人件費の占める割合が高まっていることが分かった。 なお、一人当たり付加価値額、同人件費も減少していると判明した。
2010年12月15日