「(東京の)墨東地区は日本のゴム工業発足のゆかりの地。今後の進むべき道筋を考えるうえで、ゴム技術の歴史をたどり、重要な技術開発に挑んだ先人らの足跡にまなぶことは大切です」 語るのは、日本ゴム協会評議員で技術士の濱田裕・濱田技術士事務所代表。 先日、墨東ゴム工業会が開催した、技術セミナー「歴史に学ぶゴム工業の実学―」で、印象に焼きついたことばだ。 濱田技術士は大学の化学科卒業後、現在の化学物質評価研究機構(化評研)、鬼怒川ゴム工業の技術部長を経て、技術士として独立。ゴム製品の評価・計測の専門家で知られる。 講演では「ゴム練り工程の大切さは、一般にいわれている以上に重要」だとして、化学的・学術的にわかりやすく説明していた。また、合成ゴムの話では、 「EPDMはいまだ発展中であり、専用加工機も今後、技術ブレークスルーが必要になるかも知れない」との指摘に一同、メモを走らせた。
2010年08月19日