「事業部制を廃止して本部制を導入し、情報の流動化を図り、組織そのものの強化を進め、将来的には新規事業・製品の立ち上げに結びつけたい」。藤倉ゴム工業の中光好社長は3月期連結決算を総括するミーティングのあいさつで、こう語った。 同社は「命・代替エネルギー・環境」をテーマとした製品開発を加速させる中期5ヵ年計画を推進しているが、大宮工場(埼玉県)閉鎖に伴い、新たな事業展 開として、福島県の小高にFSF(フジクラ・シャフト・ファクトリー)並びにCMC(コンパウンド・マニュファクチャリング・センター)の建設に着手、さ らにさいたま市に技術センターを建設、来期以降は新施設のフル活用によりグループの製品開発力、技術力の一層の向上を目指す。 「本部制といっても従来の事業部制の良いところは残しており、順調なスタートを切った」(中社長)。厳しい経済環境が続く中、同社は積極的な投資を行い、次代の成長に向けての基盤強化に怠りはない。
2010年09月16日