【人コト】「事業撤退も辞さず」

2010年10月14日

ゴムタイムス社

厚さ10㍉を超える天然並板市場で大きな動きが見られる。「価格改定で収益改善に努めてきたが、原材料の更なる値上げを受けてシート事業の存続危機に直面している。事業撤退も視野に入れて価格改定を行う」。こう語るのは日東化工の前原取締役。 同社は天然厚物シート並びにその他一部の不採算シート製品の生産・販売を現状の価格体系の下で継続することは困難であると判断、当該商品の撤退も視野に入れて大幅な価格改定を決め、顧客への理解を求めることとした。 大型の公共投資物件が少なくなり、厚物天然ゴムシートの需要も減少傾向をたどってきたが、付加価値のある合成ゴムシートの販売を含め、各社ともシート事 業全体で捉えて利益確保に努めてきたのが実情。天然シートだけをみると、材料比率が高い上、材料価格も高騰してきたが、価格転嫁されずにメーカーにとって は不採算商品の代表格にもなっていた。 日東化工では「事業撤退することではない。適正な利益を確保し、再生産可能な健全な事業体質を図ることが狙い」としている。

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