積水化学工業㈱は7月12日、タイで住宅事業を本格的に展開すると発表した。同社は2年前、現地のSCGビルディング・マティリアルズと合弁で、「セキスイ・エスシージー・マテリアルズ(生産会社)」と「エスシージー・セキスイ・セールス(販売会社)」を設立し、施工体制・販売手法・コストなどの検証を行ってきた。今回積水化学とSCGビルディング・マティリアルズが50億円を投資してバンコクに量産工場を新設するほか、生産と販売合弁会社の体制強化及び運転資金として30億円を投資する。
積水化学はバンコクとその周辺で住宅事業を立ち上げ、テストマーケティングを行ってきており、将来性を確認できたため、タイにおける住宅事業を本格的に展開することを決定した。戦略として、建売用の住宅は間取りや仕様を限定するこでコスト引き下げの要望に対応し、鉄筋構造体の溶接など熟練作業が必要な工程を自動化することで高品質を確保していく。
量産工場はバンコクから北へ約80キロのサラブリ工業団地内に新設。着工は今年7月、竣工は2012年12月となる。生産能力は年間1000棟。事業計画として、2013年度600棟、2014年度1000棟を計画。早期にタイで生産・販売を年間1000棟規模にもっていき、売上げ目標は1000棟規模で150億~200億円を見込んでいる。
高下貞ニ取締役専務執行役員住宅カンパニープレジデントは「新工場をマザー工場として、アジア全体へ展開していきたい」と今後の展開を述べた。
2011年07月18日