日本製鋼所は全電動射出成形機JーADシリーズに、新たに型締力17700KN(1800T)及び29500KN(3000T)の機種をラインアップし、2月中に販売を開始する。
今回販売を開始する機種は、従来製品に対し更なる「ハイサイクル成形」と「省エネルギー」、「成形安定性」の向上を実現している。同社は今後、既にラインアップしている型締力24600KN(2500T)機を含め、超大型機分野でのユーザーのニーズに、更に幅広く対応していくとしている。 J1800ADの対象市場は自動車内外製部品、大型家電部品、プラスチックパレット、販売価格は税別で14200円で販売目標は年間20台以上としている。一方、J3000ADの対象市場は自動車バンパー、インパネ、プラスチックパレット、販売価格は税別で29800円。販売目標は年間10台以上。
新製品は、型締力毎に射出体積の異なる3機種ずつ、J1800AD(型締力17700KN):5200H、7500H、9500HとJ3000AD(型締力29500KN):9500H、15000H、22000Hの、計6機種を発売。ちなみに22000Hは、全電動射出成形機として世界最大級の射出容量をもっている。
製品の特徴は、型閉開速度を従来機(J−ELⅢシリーズ)に対し20%以上高速化(業界最速レベル)したほか、新設計の高性能スクリューの標準装備により、可溯化能力を従来比25%向上させた。また、電動サーボモーター駆動により、同社油圧機に対し消費電力を60%低減。更に射出成形機の全行程における電源回生機能の搭載により大幅な省エネルギー化を実現(型閉開工程で約8%回生)。独自の射出制御機能のほか、成型品の歪み低減、転写性の向上、ガス抜き等に効果発揮する「電動トグル式射出圧縮成形機能」を標準装備。また、高精度型盤位置制御により拡張泡成形が可能となっている。