カーボンブラック協会が先にまとめた5月のカーボンブラック出荷量は前年比0・7%増の5万5420トンとなり、3ヵ月ぶりにプラスに転じた。タイヤ向けが2・4%増、自動車生産が依然として不振であることから一般ゴム向けは10・9%減と低迷。 需要の主力であるタイヤは新車用が大きくダウンしているが、好調な市販用がカバーして3ヵ月ぶりのプラスとなった。供給能力が震災の影響でダウンしており、他工場がフル稼働で操業しているが、需要が回復しても、今年中は出荷量を大きく伸ばすことは難しいとみられている。
丸善石油化学は6日、東日本大震災で被災した千葉工場(千葉県市原市)で、一部の石油樹脂の生産から撤退すると発表。撤退製品は、道路のセンターラインや横断歩道の塗料の原料や、テープの粘着性を高める材料として使われる「C5系石油樹脂」と、紙おむつなど衛生材の接着剤の「液状石油樹脂」の2つ。C5系石油樹脂メーカーは日本ゼオン、東燃化学の2社となった。
2011年07月18日