帝人ファイバー㈱(大阪市中央区 福島敏秀社長)が展開するポリエステルナノファイバー「ナノフロント」が今回、ゴールドウィン㈱(東京都渋谷区 本社、西田明男 社長)が発売するバイク「自転車」およびモーターサイクル用グローブの素材として採用された。「ナノフロント」がこの用途の素材として採用されるのは、今回「GOLDWIN」ブランドが初めてとなる。
「ナノフロント」が持つ「滑りにくさ」や「ソフトな風合い」が抜群のグリップ性やフィット感を生み出し、「吸水・拡散性」が群れを防ぐことから、この特製が強く求められる手のひら部分に採用された。
今回、「ナノフロント」が採用された商品は、バイク用2種、モーターサイクル用1種の計3種類で
バイク用グローブは2月下旬、モーターサイクル用は3月上旬より、バイク専門店やモーターサイクル専門店などを通じて発売となる。
帝人ファイバーは、既にインナー、スポーツウェア、産業資材などに向けて「ナノフロント」の用途開拓も進めているが、グローブ用途に向けてもゴルフや野球向けなどに積極的に展開を図っており、2013年度にはグローブ用途で約30億円規模(小売ベース)を売上を見込んでいる。
「ナノフロント」は繊維1本の直径が700nm(ナノメートル)と非常に細いため、それによって製造される生地は、通常の繊維生地に比べて数十倍の表面積を有する。そのため、「ナノフロント」を使用したグローブは、しなやかな感触を得られるとともに、繊維表面にあるナノサイズの凸凹が生み出す摩擦力により強力なグリップ力を発揮している。一方、フィルターなどの用途に向けて、商業生産されているポリエステル繊維としては世界最細となる直径400nmタイプも展開している。