信越化学工業㈱は、塩化ビニル樹脂の国内向け販売価格の改定を行うと発表した。キロ当たり15円以上の値上げを4月1日納入分から実施する。
昨年7月、同社は塩ビの値上げを実施したが、その後はエチレン、ナフサをはじめとした原燃料価格が下落したことから、塩ビの市場価格は軟化しした。しかしながら、原燃料価格は昨年10~12月を底に反転し、年明けから一段と騰勢を強めている。
信越化学は従前より継続してコスト低減に努めているが、今回の原燃料価格の上昇は企業努力の限界を超えるものとなっており、塩ビ事業の存続および今後の安定供給を維持するためには価格改定が必要となった。
なお、原燃料の値上がりを受け、エチレン誘導体の価格が上昇しており、塩ビについては既にアジア、欧米など世界的に値上げが行われている。