三葉製作所 高い耐久性、最小の摩耗性を訴求

2012年03月06日

ゴムタイムス社

三葉製作所と総代理店契約しているドイツのクラウスマフェイ社の押出成形機部門クラウスマフェイ・ベルストルフ社(以降KMB社)は先端技術を用いたWPC専用異方向回転二軸押出機(KMDシリーズ)の事例を紹介している。

 天然ファイバー複合材(WPC)の押出しにおいて、問題になるのが摩耗と腐食。これらは耐久性を低下させ、時間のかかるメンテナンス作業を増やしコストアップにつながる。その問題対策として、同機は空冷式バイメタル製ライナーと炭化タングステン処理されたスクリューと共に使用することで高い耐久性と耐摩耗性を実現した。このライナーはニッケル合金鋼に超硬炭化タングステン粒子を均質に分散させた複合材(バイメタル)で作られている。

この組み合わせにより、通常WPCプロセスでここまで広く使用されてきたコニカル二軸押出機スクリュー・ライナー寿命が3,000稼動時間程度であったのが、20,000時間以上の寿命を持つことが出来た。

 同機の耐摩耗技術が実現するもうひとつのメリットとして、KMB社製PVCプロファイル押出用途KMDシリーズの消耗した窒化バレルを修理する場合、最初のステップが窒化ライナーを内径側から削り出すことが上げられる。

 次に遠心鋳造されたバイメタル炭化タングステン複合材製新規の二軸ライナーはボアードキャストシリンダーにはめ込まれ、ライナーの修理は通常、シリンダー本体の交換を不要とするので非常に費用対効果の高い手法だという。

また2回目以降のライナー修理は磨耗したライナーを削り出す必要がないので、古いライナーを単に油圧で抜き取り、新規ライナーと交換でき、最初の時よりもコスト削減がはかれる。

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