ゴム連合(北条敏明中央執行委員長)は7月12日、京都国際ホテル(京都府)で第44回ゴム産業労使懇談会を開催した。東日本大震災でゴム産業界も大きな被害を受けたことから、被災状況と復興・支援活動状況がゴム連合、日本ゴム工業会からそれぞれ報告された。また、今回は非正規労働者問題の課題を取り上げ、アンケート調査結果の現状が報告され、処遇改善を含めた新たな方向性を取りまとめ、ステップアップを図ることを確認した。労使懇談会は山本昭二ゴム連合書記長の司会で開会。労使を代表して北条敏明中央執行委員長、西河紀男日本ゴム工業会副会長があいさつした。 北条委員長は東日本大震災について触れ「組合員の家族の方が亡くなった報告もあり、大変心を痛めた。震災から4ヵ月が経過したが、労使の協調からゴム産業において雇用問題にまで発展していないことは、不幸中の幸いだと認識している。先に開いた中央執行委員会でも頑張ろうゴム産業の意識を確認したところだ。
今回の労使懇談会で取り上げる非正規労働者についてだが、各企業においてどういった問題を抱えているのか、課題などを把握し、そして処遇の改善を含めゴム連合としても非正規労働者のモチベーションを上げていく活動を推進することが社会的責任でもあり、有意義な会議としたい」などと語った。続いて西河紀男日本ゴム工業会副会長が経営側を代表してあいさつを述べた。 懇談会は、東日本大震災でのゴム産業の被災状況と対応について、ゴム連合の取り組み状況を山本昭二ゴム連合書記長が、雇用調整助成金など法関係について三浦正義中央執行委員が報告、さらに日本ゴム工業会の松谷衛専務理事が「ゴム工業会の取り組み」を報告した。 続いて「非正規労働者の課題について」をテーマにゴム連合の考え方を前田康秀中央執行委員が説明した。(関連記事=6面) 前田中央執行委員は「業務内容も正規社員と拮抗している。処遇改善を推進するためにも組織化も重要。互いの環境を理解して、社会的責任と役割のもとに、取り組みを推進していく必要がある」と結んだ。