東京ビッグサイトで6日から9日の4日間開催された「第18回建築・建材展2012」で住友ゴム工業は木造住宅用制震ダンパー「MIRAIA(ミライエ)」の技術説明会を開催した。
3月6日から発売開始した「ミライエ」は優れたエネルギー吸水性を持つ同社独自の「高減衰ゴム」を使用。この高減衰ゴムが地震の振動エネルギーを瞬時に熱エネルギーに変換・吸収することで建物の変形を抑え、損傷を軽減させる。また地震の揺れを最大で70%低減し、繰り返し発生する余震にも継続的に効果を発揮。高い制震性能により設置箇所数を減らすことで低価格を実現した。さらに特殊な構造と加硫接着方法により、優れた経年耐久性を有し定期メンテナンスが不要である。
販売では従来の製品はハウスメーカとOEという販売だったが、同製品は新築を対象に直販で展開する。また受発注業務などはメールで対応し、情報はWEBを通じて行っていく。価格については「目標にしているのは送料込で30万円を超えないようにしたい」(同社)。 福本隆洋常務執行役員ハイブリッド事業本部長は「阪神大震災で神戸工場の閉鎖という大きな被害を受け、また昨年の東日本大震災でも福島県の白河工場が被災しました。2度の大地震を経験した企業として、ゴムの特性を活用することで地震災害への備えに貢献できる技術開発をしながら、高減衰ゴムの開発を進めてきた」と述べた。