BASFジャパンは3月15日、横浜に新設された「エンジニアリングプラスチック・イノベーションセンター」を公開した。
挨拶に立ったBASFジャパン成尾友良代表取締役社長は「今回の施設はエンジニアリングプラスチックに特化した研究施設になる。 現在日本に26の生産拠点、9ヵ所のR&Dセンターを有しているが、今回ここ国際都市横浜にイノベーションセンターを新設することができ喜ばしく思う。
イノベーションを通してステークホルダーの皆様とよりよい関係を築いていきたい」と述べた。
その後、BASF本社のパフォーマンスポリマープレジデントのウルフガング・ハプケ氏が「エンプラ市場はアジアを中心に2015年以降も大きく拡大する。現在アジアに5ヵ所の生産拠点を所有しているが、今後もアジアでの成長が見込まれるため、プラントを増設し、2015年には年間生産量は20万トンを超える見込み。 今後も複雑で付加価値の高いスペシャリティー製品へシフトしていきたい」などとエンプラ事業の戦略について語った。
同施設内にあるイノベーション・ルームには、ウルトラミッドストラクチャーを使用した世界初の樹脂製ホイールが展示されている。同ホイールはアルミと比較して4輪全て合わせ、合計12キロの軽量化が可能になり、電気自動車などの燃費向上に貢献する。その他にもウルトラミッドを使用したオフィス用椅子、シリンダーヘッドカバーやトルクロッドなどの自動車用部品などが展示されている。
CAE解析技術を利用した高機能プラスチック部品開発システム「Ultrasim」は温度湿度、引張、圧縮、ひずみ速度、ガラス繊維配向、ひずみ速度の解析などをトータルにインプットし、精度の高い解析が可能となっており、最適な形で同社のエンプラを使用することができる。
2012年03月20日