帝人 米に炭素繊維複合材の開発拠点開発

2012年03月26日

ゴムタイムス社

 帝人㈱は、熱可塑性樹脂を使用した炭素繊維複合材料(CFRP)によるコンポジット製品の事業化を加速するため、マーケティングおよび用途開発を担う拠点として、昨年12月、米国に「Teijin Advanced Composites America Inc.(以下「TACA」)」を設立し、その中で自動車構造材などを中心に本格的な用途開発を推進する組織として、このたび「Teijin Composites Application Center(帝人複合材料用途開発センター、以下「TCAC」)」を開設した。 TCACは、4月1日より米国での用途開発活動を展開していくこととしており、昨年12月に締結したゼネラルモーターズとの共同開発にも取り組んでいく。

 同社は世界に先駆けて、熱可塑性CFRPによるコンポジット製品を1分以内で成形する量産技術を確立している。その技術と独自のCFRP接合技術とを活用し、極限まで車体骨格を軽量化したオール熱可塑性CFRPのコンセプトカーも製作しており、こうした取り組みを通じ、技術の実用性を訴求し、新たなマーケット開拓を推進していく。今後は複合材料開発センター(御殿場)を研究開発の中核としながら、松山事業所内に建設中の熱可塑性CFRPの連続生産パイロットプラントや、このたびのTCAC を有機的に連携させていくことで グローバル市場における自動車メーカー各社との取り組みを加速させるとともに、自動車分野以外においても、新たなCFRP市場を開拓していく。

 同社は、今後急成長が予想される自動車用途および一般産業用途におけるマーケット開拓を強力に推進し、早期にコンポジット製品事業を本格展開する。2020年近傍には1500~2000億円の事業規模を目指し、コンポジット製品事業におけるリーディングカンパニーの地位を確立していく。

TCACの外観

TCACの外観

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