日興エボナイト製造所 第13回世界の万年筆祭に出展

2012年03月27日

ゴムタイムス社

 ㈱日興エボナイト製造所(東京都荒川区・遠藤智久社長)は東京の三越日本橋店で開催された「第13回世界の万年筆祭」に出展した。

 同展は世界中の有名メーカーが限定品や新製品を持ち寄り一堂に会するイベント。2年前から出展している同社は「笑暮屋(エボヤ)」として参加し、3年前からエボナイト素材製造のノウハウを集大成として、万年筆生産を行ってきた。  「直接エボナイトの良さを理解してもらうために素材メーカーからの脱却を含め、エボナイトの万年筆の生産を開始した」(遠藤智久社長)。

 同社の万年筆は基本的に店頭販売は行なっていなく、インターネットで注文を受けてから作成に入る受注生産。同社が独自に開発した深い味わいのあるカラーマーブルエボナイト材を使用し、職人がろくろで削り出したエボナイト軸万年筆。また形状・色・字幅を組み合わせができるオーダーメイド万年筆でもある。

 エボナイトとは黒褐色で堅いものであるが、ゴムが主原料であり、ゴムと硫黄を混合して加熱すると、結合し伸び率が3%程度と弾性の少ない非常に硬い加硫ゴム。電気絶縁材をはじめ、高級蒔絵万年筆、楽器のマウスピース、喫煙具、釣具などに利用されている。同社のエボナイト素材はゴムの木から採れる天然ゴムの最高級のグレードだけを、ゴム中100%使用している。

 なお、3月30日~4月1日の間に、東京都の台東区谷中で開催される「良いモノ 一生モノ 出会い展3(谷中 文房具の散歩道)」に同社はエボナイト素材の万年筆や文具小物を出展する。同展示会は3年前、共同出展者と協力者が集い立ち上げたオリジナルの展示会。オーダーメイドや手持ちの故障した万年筆の相談に応じるという。

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