電気化学工業㈱は26日、クロロプレンゴムの販売に係る欧州競争法違反容疑に関して、上訴を断念すると発表した。
電気化学工業と同社の子会社であるデンカケミカルズ社(ドイツ デュッセルドルフ)は、平成19年12月に、欧州委員会から連帯での課徴金納付を命ずる決定通知を受けたが、これを不服として欧州一般裁判所に提訴していた。
同社グループは、判決には認識している事実と異なる点があるとし、上級審である欧州司法裁判所への上訴を検討してきたが、同裁判所では、法令等の解釈や適用の誤りの有無に関する判断のみが審理の対象となり、違反事実の審理を行われないことなどから、平成24年2月2日(日本時間)、主張が認められることは極めて難しいとの判断に至り、上訴の断念を発表した。
今後は、独占禁止法ほか法令の遵守とコンプライアンスのさらなる徹底をはかり、同社の経営目標である「DENKA100」の実現を通して、企業価値の向上に取り組むとしている。
なお、課徴金については平成20年3月期決算で特別損失として処理しており、当期業績への影響はない。