JSRは2日、本社で入社式を開催した。
本社採用の新入社員74人(技術系61人、事務系13人)に対して、小柴満信社長のあいさつは次のとおり。
入社おめでとう。JSRは現在、2020年のありたい姿を視野に入れた3カ年の中期経営計画「JSR20i3」を推進しています。
昨年は日本においては東日本大震災が発生し、世界的には金融緩和によって投機資金が原油やレアメタル原料市場に流れ込み、原料価格が高騰するなど、異常なまでの不確実性をもたらしました。
2010年代前半で世界の政治や経済は大きく変化すると思います。日本企業がグローバル市場でどのようなポジショニングをし、成長するかが試される時期になります。このような話をすると不安だけが浮かぶと思いますが、こうした変化は、常に変革を求め、実行できる企業にとってはチャンスでもあります。JSRもこの大きな変化の波のなかで、さらに変革をして、持続的な成長ができる企業となっていかなければなりません。
ここで、JSRにおいて求められる人材についてお話ししたいと思います。
第一に、「それぞれの担当分野で、グローバルレベルでの競争力を有するプロフェッショナル」となっていただきたい。JSRはグローバルに事業展開し、グローバルでの成功が求められる会社です。担当する業務において、常にグローバルな視点を忘れず、その分野でのプロフェッショナルを目指してほしいと思います。グローバルに活躍するには、論理性をもちフェアな判断ができること、そして自分が追い詰められても、いかに論理性を保ち発言できるか、フェアに行動できるかが重要です。
第二に、「環境変化に柔軟に対応し、現状に甘んじることなく、イノベーション・変革を推進する挑戦者」となっていただきたい。激変の時代にあって、現状維持は後退しているのと同じ意味です。自分が現状維持に陥っていないか、常に挑戦の姿勢を持ち続けているか、たまには立ち止まって確認してほしいと思います。
第三に、「色々な価値観を受け入れ、多様化する世の中に対応できる人材」となっていただきたい。現在、JSRグループ約5フ200人のうち約800人は外国籍で、その比率は海外売上比率が高まるに従って今後も増えていきます。日本の常識や理屈が通じない場面もありますが、色々な価値観を受け入れられる人材となっていただきたいと思います。
各個人の価値観や常識の差を受け入れる一方で、JSRグループに属するすべての人材が大切にする共通の価値観である企業理念を一日でも早く理解して、個性を持った、JSRグループを構成する一個人となっていただきたいと思います。
最後に、企業で長く活躍していくには、何よりも肉体と精神の健康が重要です。業務と自分の時間の区別をしっかりとつけて、元気に活躍してほしいと思います。