世界のゴム消費量 2015年に3050万mトンに

2012年04月11日

ゴムタイムス社

 ザ・フリードニア・グループが発行した報告書「World Rubber to 2015 (世界のゴム市場:2015年までの予測)」によると、世界のゴム消費量は今後2015年まで年率4・3%で拡大し、3050万mトンに達すると予測されている。
 多くの先進国では、2005年から2010年の低迷後、自動車生産が加速している。それに伴うタイヤ生産の増加によって、ゴム需要は促進される見通し。
 自動車タイヤの取替え需要が、ゴムの最大市場となっている。従って、世界における自動車の使用台数の増加がゴム消費量を大幅に拡大する見通し。
 自動車生産の成長はタイヤだけではなく、ホースやガスケットといった様々な自動車部品に使用されるゴムの需要も促す見込み。
 さらに、2015年まで世界的な製造活動の回復が、タイヤ以外のゴム需要を促進すると予想されている。
 地域別には、アジア太平洋地域が最大市場で、2010年には世界のゴム需要のなかで6割を占めた。
 2015年まで同地域のゴム消費量は、最も急速に成長する見通しとなっている。 特に、中国のゴム市場は、2010年には世界需要の3分の1近くを占め、2015年まで主要国としては最大の成長率を示す見込みだ。
 中国では、自動車用タイヤ以外にも大量のオートバイや自転車の生産が膨大なゴム需要を支えている。
 北米および西欧のゴム市場は、2005年から2010年の下降から、徐々に回復する見通し。東欧および中南米地域は、世界平均の成長率を下回るものの、2015年まで需要が加速すると見込んでいる。
  一方、アフリカや中東地域の需要は、世界平均と同レベルで成長する見込み。