〈夏季賞与・一時金の妥結状況について〉
本年の夏季賞与・一時金交渉は、当会における本年の情報交換参加会員56杜のうち、集計可能な47杜の妥結額の総平均(加重平均)は66万276円となり、同一企業における昨年夏季の妥結実績(63万5977円)に比べ2万4299円(3・82%)増と、夏季としては2年連続して前年実績を上回る結果となった。なお、1社当たりの算術平均では48万9943円、昨年夏季(45万2354円)比で3万7589円(8・31%)増となる。業種別にみると、『自動車タイヤ(4社)』が71万4590円〔昨年夏季比1万1053円(1・57%)増〕、『工業用品(25社)』が61万9133円〔同3万5795円(6・14%)増〕、『はきもの(7社)』が42万9282円〔同8万4028円(24・34%)増〕、『(その他11社)』が58万4911円〔同1万8930円(3・34%)増〕と、すべての業種が前年実績を上回り、特に『はきもの』は一昨年夏季が前年比約3割減であり、昨年(約15%増)に続き2桁の大幅増となった。また、47社における妥結額ならびに昨年夏季比伸び率の分布をみると格差が大きく分散しているが、多くの企業が前年実績を上回る内容となっている。
日本経団連が発表した主要業種・大手企業の妥結状況(第2回中間集計)をみると、集計可能な120杜の妥結額の総平均(加重平均)は79万3457円、前年比5・25%増と、日本経団連の集計でも2年連続して前年実績を上回る状況となっている。
業種別にみると妥結額、伸び率ともに格差はみられるが、前年実績を上回っている業種が多く、特に『電機』(前年比16・32%増)、『機械金属』(同16・14%増)、『繊維』(同15・01%増)、『鉄鋼』(同10・79%増)は2桁増となっている。因みに『ゴム』は集計対象6社の平均で70万9570円、昨年夏季(69万9451円)に比べ1万119円(1・45%)増という内容である。また『非製造業(15社)平均』が前年比1・81%減であるのに対し、『製造業(105社)平均』は同7・25%増となっている。
なお、本調査結果は7月末頃に全会員へ送付する予定としている。
〈雇用状況調査の結果概要について〉
4月末日現在で会員企業を対象として従業員数や新卒者の採用状況等に関する定例の調査を実施したが、その結果概要は次の通り。
回答があった95社おける本年4月末日現在の常用従業員数は6万7449人。同一企業における昨年4月末時点に比べ88人(0・
1%)増となった。一方、臨時従業員数は1万2799人で同182人(1・4%)増加した。常用と臨時の合計では8万0248人で、同270人(0・
3%)増と8年連続しての増加となった。
常用従業員の年齢別構成比をみると、業種によって相違はあるが、全業種計でみると30歳台が30・6%を占め最も多く、40歳台が24・9%、50歳台が21・3%、20歳台が20・6%と続いており、平均年齢は39・6歳。また本年3月新規学卒者の採用数は95社の通計で1404人であり、同一企業における昨年の採用数(1181人)に比べ223人(18・9%)増と3年振りに採用増となった。
学歴別に採用数をみると、例年と同様に高校卒が700人と最多で、次いで大学卒が342人、大学院卒が340人、高専・短大卒が22人となっている。なお近年における学歴別採用割合の推移をみると、特に高専・短大卒の減少と大学院卒の増加が目立っている。
労働力の過不足状況についてみると、労働力が「過剰である」という企業が全体の28・4%、一方、「不足している」という企業が36・8%となっている。
2011年08月01日