カーボンブラック協会がこのほどまとめた2011年6月のカーボンブラック出荷量は、前年同月比4・9%減、5万9453トン、生産量は前年同月比7・7%減、5万8268トンとなり、3月以降、4カ月連続で前年同月実績を下回った。出荷内訳ではタイヤ向けが同4・1%減、一般ゴム向けが同3・1%減となった。これは、自動車の生産は徐々に回復しているが、6月もまだ昨年並みには至っていないためである。
5月のカーボンブラックの輸入は4月に引き続き171%と大幅増となり、東北2工場が被災し、生産ストップしたための供給と推測されている。
この結果、2011年上期のカーボンブラック出荷量はゴム向けが前年同期比3・7%減、31万9792トン、非ゴム向けが同5・5%減、2万877トンとなり、合計では、同3・9%減、34万669トンとなった。
2011年上期のカーボンブラック出荷量推移をみると、1月、2月までは前年同月実績を上回っていたが、3月の震災以降、連続で前年同月実績を下回っており、自動車の減産、東北2工場の被災が影響し出荷量がダウンした。
自動車生産が回復し始めた5月以降から需要も徐々に戻りつつあるが、供給不足を補うため輸入が月を追って大きく伸びている。
2011年08月01日