極薄手袋「エクセレント」拡充 手術用「エンブレム」が浸透
三興化学工業
広島県大竹市新町2丁目11-4
TEL (0827)52-3111
WEB http://sanko-kagaku.co.jp/
手術用手袋の国内トップメーカー、三興化学工業㈱は使い捨て極薄手袋「エクセレント ニトリル手袋」の新シリーズとしてメディカル用の「エクセレント ニトリル手袋 NBRー700」(パウダーフリー)を6月から新発売する。
医療用手袋では検査・検診での作業性の向上から極薄タイプが主流となっており、NBRー500の耐油性、耐摩耗性、突き刺し性に優れる性能はそのままにさらに薄型化し、手にフィットした作業性の大幅向上を図ったもの。
同社では手術用手袋として「プログレス」を中心とした8アイテムで事業展開していたが、昨年、これに手術用手袋の新ブランド「エンブレム」を追加投入。ラテックスフリーが広く認知されてきており、同社ではさらなるブランド定着を図り、手術用手袋を「エンブレム」ブランドに統合していく方針でいる。
同社の手術用手袋は全製品の約4割を占め、原子力をはじめとした特殊製品が4割、残り2割が輸入のディスポーザブル製品という販売構成比。
大竹工場で工業用手袋、美和工場で手術用、原発向け製品、海外ではマレイシアのサンケムで一部手術用を生産している。中国での生産委託に加え、今期からインドネシアでの生産委託も開始した。
2010年度年度業績は前期の反動で落ち込んだが、今期は5月中旬から電力会社からの注文が殺到している。フル生産に近い状況となっており、「エンブレム」をはじめ「エクセレントシリーズ」の拡販を図り、売上高は5%の増収を見込んでいる。原材料価格高騰に対応した製品価格への転嫁を4月に実施した。また、同社では地域社会貢献の一環から、マツダスタジアムでの広島カープの公式戦でホームラン賞として手袋の詰め合わせを選手にプレゼントするなど積極的なPRも図っている。(2011年6月6日紙面掲載)