電気化学工業㈱は、溶融シリカフィラー(樹脂充填用溶融シリカ粉末)の価格改定を実施すると7月21日、発表した。本年8月納入分からの決着を目指して、半導体封止材料、EMCメーカーなどのユーザーと交渉を開始した。値上げ幅はキロあたり60円。
溶融シリカフィラーは、高純度の珪石を高温で溶融して製造するが、昨今の原油価格高騰に伴い、溶融する際の燃料であるLPG購入価格も著しく高騰しており、大幅な製造コストアップを余儀なくされている。加えて、珪石原料コストも需要増による市況上昇、原産地の人件費、運搬費等の増加により上昇局面にある。
同社は製造およびその他諸経費について徹底した削減・合理化に努めてきたが、燃料・原料価格上昇などによる製造コスト増は、自助努力の限界を超える状況にあり、値上げが必要と判断した。
半導体封止材用フィラーのトップメーカーとして、今後も加速が予想される半導体材料の高機能化への品質対応に加え、安定供給を図る。
2011年08月01日