日本自動車タイヤ協会(中倉健二会長)は、東名高速道路浜名湖サービスエリアで夏恒例の「東名高速道路浜名湖サービスエリアタイヤ点検」を行った。
東名高速道路が全線開通して以来、毎年行っている夏の安全啓発運動で今回で42回目となる。乗用車、大型トラック、バスのドライバーを対象に、タイヤの日常点検・整備の重要性をアピールした。 開会式で中倉会長は、「これまでの点検結果では、特に乗用車での空気圧不足、トラックでの溝不足、偏摩耗などが確認され、まだまだ点検整備が行き届いていない。タイヤ業界では、空気圧管理を始めとする安全啓発活動の一環で路上タイヤ点検を実施しているが、近年では環境対応の側面による役割も加わり、低燃費タイヤの普及やタイヤの空気圧不足が自動車の燃費を悪化させる要因になることを呼びかけし、点検整備の実施が安全安心、さらには環境貢献につながることをユーザーの皆様にご理解頂けるように情報発信に努めていきたい」と述べ、「炎天下での作業であるため、体調管理には十分注意して欲しい」と締めくくった。 SA駐車場はアスファルトの照り返しもあり、かなりの暑さだったが、5チームに分かれた点検員は、10時~16時まで精力的に点検及びアンケートを実施した。点検員にドライバーの反応などを伺ったところ、「気温が高いので全体的に空気圧は高めだが、適正な空気圧の車が多い。暑い中、快く応じてもらえた」とのこと。また、「常日頃点検をしているので、タイヤ点検の必要はない」と自信をもっているユーザーもいた。 JATMAが当日に発表した速報によると、点検台数は合計300台。乗用車177台・大型バス31台、トラック46台。うちタイヤ整備不良率は、乗用車15・8%、大型バス12・9%、トラック12・9%となった。前年に比べ、大型バスで14・6%減、トラックで23・8%減となり、大型車の整備不良が大幅に改善された。乗用車は、1・1%減とほぼ横ばい。整備不良のワースト・ワンは、乗用車が「エア不足」で10・7%・大型バスが「偏摩耗」で12・9%・トラックが「タイヤ溝不足」で15・2%と車種によって、不良項目が分かれた。