日本ゴム工業会は20日、東京・大手町の経団連会館で第297回理事会、第62回通常総会および第298回理事会を開催した。
通常総会は平成23年度事業ならびに決算報告、平成24年度事業計画案および収支予算案、会則の一部改正を事務局の原案通りに承認された。任期満了に伴う役員の改選を行い、新会長にはブリヂスト会長の荒川詔四氏が選任された。
役員改選では浅井光昭会長(住友ゴム工業相談役)が退任し、荒川詔四相談役(ブリヂストン会長)が第12代会長に選任された。また塚野宏副会長(明治ゴム化成会長)、西河紀男副会長(三ツ星ベルト会長)が退任。新副会長に中倉健二相談役(東洋ゴム工業社長)、西川正洋常任理事(西川ゴム工業社長)、三野哲治相談役(住友ゴム工業会長)の3氏が選任され、松谷衛専務理事は重任となった。
その他の役員人事異動は相談役に池田育嗣(住友ゴム工業社長)、津谷正明(ブリヂストン代表取締役CEO)、冨永靖雄(横浜ゴム相談役)、南雲忠信(横浜ゴム会長)、野地彦旬(横浜ゴム社長)、渡邉惠夫(ブリヂストン相談役)各氏が委嘱された。理事には小野浩一(東洋ゴム工業執行役員)、川上欽也(横浜ゴム常務執行役員)、武濤雄一郎(ブリヂストン常務執行役員)、中野孝紀(住友ゴム工業専務執行役員)各氏が選任された。本山一雄顧問(横浜ゴム顧問)は退任。
荒川詔四新会長は就任のあいさつで「会員の皆様には天然ゴムを始めとする原料価格の高止まり、新興国との熾烈な競争など非常に厳しい環境に置かれている。日本ゴム工業会は1950年にわがゴム工業の健全な発展に寄与することを目的に設立された。この設立の目的に立ち返り、加盟会員の皆様にメリットを実感していただけるような組織にしていきたい。将来を見据えた活動になるよう、全力を尽くしていきたい」と今後の抱負を述べた。
また浅井光昭会長は退任のあいさつで「1期2年会長を務めさせていただいた。その間、リーマンショックから回復して良くなっていくかと期待がもたれたものの、昨年の3月に東日本大震災が起き、ほかにも様々なことが起こり、一寸先は闇という思いがあった。今後のゴム業界の課題は3つあり、1つ目は環境問題、2つ目はISO/TC45の課題、3つ目は原材料の問題。こうした課題は非常に難しい大事な課題であるので新しい体制のもと強力に推し進めていただきたい」と述べた。
平成24年度事業計画案は前年度に引き続き、地球温暖化、化学物質規制、廃棄物対策等への対応が必要となる環境関係を重点部門とした。
環境対策関係の実施計画については①地球温暖化政策(CO2排出量削減)②循環型社会の構築(廃棄物最終処分量削減)③VOC排出削減の3項目に関する自主行動計画の目標達成とフォローアップを実施し、目標達成のため努力をしていく。
総会・理事会終了後、懇親会が開催され、西井弘顧問が乾杯のあいさつをした。