【ベルト特集】 三ツ星ベルト ゴムコンは2割の増収に

2012年05月24日

ゴムタイムス社

ゴムコンは2割の増収に 11年度業績 「ママライン」の充実に注力

三ツ星ベルト

神戸市長田区浜添通4丁目1番21号
TEL (078)671-5071
WEB http://www.mitsuboshi.co.jp/

 三ツ星ベルトの2011年度の搬送ベルト事業の業績は、部門全体では前年度対比1ケタ台後半ながら増収の見込み。ゴムコンベヤベルトは、補修需要主体の在庫拠点向けが好調で、20%台の増収となり、樹脂ベルトは食品分野の需要を中心に対前年度比5%程度の増収となる。
 2012年度の需要見通しについては、ゴムコンベヤは震災後の特需を予測する見方もあるが、復興全体の進行を見ると不透明な部分も多く、需要増は見込んでいない。また、樹脂ベルトは内需を中心に11年度同様、堅調な需要に推移すると予測している。
 経営課題とその対策については「価格競争による価格レベルの低下に加え、原材料価格の高騰、高留まりによる採算性の悪化が大きな懸念材料になっている」とし、さらに「社内努力による生産効率の向上でコストアップを抑制すると同時に、価格競争に巻き込まれない独自性と高付加価値を持った新製品の開発を継続している」(同社)。
 その新製品開発については、食品向けを主体とした樹脂ベルト「ママライン+(プラス)」シリーズの新製品開発に注力する一方で、より機能性を高めた新製品を市場に投入することで、従来の樹脂ベルトでは対応できなかった分野の新規需要開拓を目指す考え。
 グローバル展開についての事業方針については「円高が継続する現況においては輸出で利益を確保するのは難しい。そのため、国内市場のシェアアップと新規需要の開拓に注力し、売上げ増と利益確保を計画している。新製品開発の観点からも技術開発部門と生産加工部門を国内に近接し、開発のスピードアップと充実を進める必要がある」(同社)としている。
 本年度の搬送ベルト事業については、ゴムコンベヤは大幅増収となった前年度の影響から、在庫補充の需要が一段落して若干の減収を予想している。一方、樹脂ベルトは堅調な需要が続く見通しから、前年度同様5%程度の増収を計画している。(2012年5月14日紙面掲載)

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