日本自動車タイヤ協会は4月26日、2011年の廃タイヤリサイクル状況をまとめた。
それによると、リサイクルは近年、原油価格及び石炭価格の上昇等を背景に代替燃料としての需要が旺盛で、08年頃から製紙会社等の利用先では海外からもタイヤチップを輸入しており、その量は年々増加しているなど、依然として廃タイヤが不足している状態が続いている。しかしながら、東日本大震災により製紙会社の稼動が一時停止したこと等が影響し、リサイクル量は前年比で減少、11年のリサイクル利用量は合計で90万トン、リサイクル率は前年から1 ポイント減の90%となった。
2011年の廃タイヤ発生量は、「タイヤ取替え時」「廃車時」を合計すると、本数で9200万本、重量で99万8千トンとなり、前年と比較すると本数では200万本減少、重量では千トン増加した。
一方、「廃車時」の廃タイヤ発生量は、本数では1200万本と前年に比べ600万本減少、重量では11万7千トンと4万5千トン減少した。
これはエコカー減税・補助金終了の反動等により廃車台数が減少した結果と考えられる。
「タイヤ取替え時」「廃車時」を合計すると、本数では9200万本、重量で99万8千㌧となり、前年に比べそれぞれ200万本減少、重量では千トン増加した。
また、廃タイヤの不法集積・不法投棄状況調査については、2012年2月時点において全国合計で不法集積が3万3669㌧(95件)、不法投棄は5008㌧(28件)の結果となり、不法集積は前年に比べて2024㌧の減少、件数では5件減、不法投棄は12㌧増加したが、件数では6件減となった。
2012年05月14日