企業特集 ワールド化成 マテリアルリサイクルで地域に寄与

2012年05月15日

ゴムタイムス社

 全国展開を視野に拡充

 ワールド化成㈱(吉村泰郎社長)は天然ゴム、合成ゴムなどの多品目から各種材料の供給をはじめ、製品に求める物性に合わせた適切な「材料」「練り工程」「成形加工」までのソリューション提案を展開している。
 また樹脂、ゴム、化成品、金属の幅広い事業活動を通じて、リサイクル事業として環境保全型ビジネスを展開している。
 同事業はISO14001(環境マネジメントシステム)を認証取得して以来、15年前から循環型経済社会構築の一躍を担うべく、マテリアルリサイクル(再資源利用)の製造を行っている。
 同社の分離分別の受託システムは、①各種法人・企業の協力を得て、発生企業より受け入れ回収②発生企業からは、産業廃棄物ではなく、資産扱いで分離分別を受託③作業進捗は各協力法人の状況に準ずる④加工治具などについては必要に応じて同社より貸与⑤分離分別が完了した製品のみ、発生企業へ納入⑥受け入れ回収量と分離分別品納入量を台帳にて数量管理⑦分離分別品納入量を月末集計し、作業費を発生企業に請求⑧分離された資源は新分野にて再利用⑨再利用不可能な部位のみが産業廃棄物―がある。
 「排出企業様に商品のロス材等を資産として認識していただき、現場の方にまで当社のマテリアルリサイクルの認知度を高めていきたい」(吉村社長)
 マテリアルリサイクルの参考例として、光フィバー廃線の分離分別回収、電車の車両廃座席、アラミド軍手の分離分別作業などがある。
 同事業の特徴として、同社の環境の取り組みであるCO2削減、ゼロエミッション、省エネ、バイオマス活用などの環境負荷低減ニーズに対応するため、地域貢献を含めて障がい者地域作業所、養護学校および各種関連企業に協力する形で、地域貢献に寄与している。
 協力する企業・団体は社会福祉法人愛光、障碍者地域作業所大和すずな作業所、社会福祉法人くにみ会、社会福祉法人県央福祉会、障碍者地域作業所井泉憩の家、社会福祉法人福栄会、障碍者地域作業所 木曜クラブ、神奈川県立座間養護学校、特定非営利活動法人厚木あすなろの会などがあり、今後も地域と連携して社会貢献をしていく。
 今後の計画として、「現在では、一都三県、(東京、神奈川、千葉、山梨)を中心にマテリアルリサイクルを展開しており、将来的に全国まで拡充していきたい」(吉村社長)。
 また同社は今後もCO2削減、ゼロエミッション、省エネ、バイオマス活用などの環境負荷低減ニーズに、マテリアルリサイクルを中心としたリサイクルスキームの構築を強化し、マテリアルリサイクルを拡販していく。