鬼怒川ゴム工業の2012年3月期連結決算は、売上高が前期比9・3%増の706億1100万円となり、損益については、グループを挙げての減産対応、モノ造り改善活動のグローバル展開、徹底した経費削減及び調達コスト改善活動等を継続した結果、営業利益は83億4000万円、前期比12・5%増、経常利益は85億5500万円、前期比14・3%増となった。
当期純利益は、年金資産の消失に係る特別損失を計上した一方、一部の連結子会社において今後の課税所得が見込める状況になったこと等により連結で繰延税金資産を追加計上したことなどにより、53億円、前期比18・6%増の増収増益となり、営業利益、経常利益、当期純利益ともに過去最高益を更新した。
主要得意先の日産の国内生産は、国内は第1四半期に震災影響で減少したものの第2四半期以降に持ち直し、前年同期比で約1割増となった。海外は新興国を中心とした販売の増加により、約1割強増加。グローバルでは前年同期比で約1割の増加となった。
日本の売上高は、震災の影響があったものの、主要得意先の自動車生産台数の増加により、533億5千万円、前年比6・9%増、営業利益は、徹底したモノ造り改善活動・調達コスト改善活動の継続により、60億9400万円、同16・5%増となった。
北米の売上高は、主要得意先の自動車生産台数の増加により、39億6000万円、同9・4%増、営業利益はメキシコ新工場コスト増により減益となったが、グループを挙げたモノ造り支援活動により、5100万円、同70・6%減となった。
次期見通しは売上高は前期に比べ微増にとどまる見込だが、モノ造り改善等グループ挙げての合理化活動の継続により、営業利益は86億円、経常利益は87億円、当期純利益は24億円を計画している。