オカモト 自動車内装材の米国工場が今年に本格的量産開始

2012年05月29日

ゴムタイムス社

 オカモトの岡本良幸社長は23日、本社会議室で記者会見し、3月期決算概要及び海外事業展開、今期計画の概要を説明した。

 同社の2012年3月期連結決算は売上高687億5200万円、前期比2・6%増、営業利益25億5200万円、同7・8%減、経常利益30億900万円、同7・2%増の増収増益となった。当期純利益は15億2600万円で同3・0%増。
 同社グループは災害発生時の製品の安定供給を目的とした国内事業所の再構築、海外生産拠点の拡大および強化を図ってきた。同社ではタイ、ベトナム、米国の工場で海外展開を強化した。今年中に米国の工場で自動車内装材を本格的に操業を開始する予定。
 「現在の海外の売上高は約4600万ドルになり、昨年のタイの洪水の影響を受けたタイ工場も4月から生産が戻り、今期は本格的に販売に寄与していくのではないか」(同社)。
 産業用製品事業の売上高は385億2300万円、同2・0%減、営業利益は16億3800万円、同28・8%減。産業用製品は自動車メーカーが震災の影響やタイの洪水の被害で自動車内装材は受注減から大幅な減収となった。工業用テープはスマートフォン関連で伸び横ばい、食品衛生関連は震災で同社の福島工場が影響を受け、全体としては売上げ減となった。一方、生活用品事業の売上高は302億2900万円、同9・1%増、営業利益は22億6100万円、同14・4%増となった。コンドームの国内販売は少子化などの影響から微減したが、東南アジアや中国の販売が好調に推移。カイロは長く続いた寒波の影響で売上が大きく伸びた。
 今期の見通しは海外工場の自動車内装材が貢献し、復興需要で壁紙が堅調に推移すると見込み、またタイ工場が生産が本格的に戻ると予想。また中国や東南アジアのの生活用品のコンドーム販売が今後も伸びていくとみている。この結果、業績見通しは連結売上高705億円、経常利益32億円、当期純利益19億円。

解説する岡本社長

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