西部ゴム商組が商品説明会を開催

2012年06月05日

ゴムタイムス社

 西部ゴム商組は5月29日、大阪市の中央電気倶楽部で12年度最初の商品説明会を開催、会員企業の営業担当者ら約50名が参加した。今回は樹脂ホースメーカーの㈱八興が主力製品の「柔軟フッ素ホース」シリーズの紹介やオーダーメイド品の紹介などを行った。
 大阪営業所の田畑伸幸所長と営業部の古神子(こかご)廣道氏が説明を行い、八興の会社概要、柔軟フッ素ホースシリーズの紹介、リニューアル品の紹介、オーダーメイド品の紹介のあと、メールマガジンの配信について触れ、質疑応答を行った。
 同社の創業は昭和34年で、現在は埼玉工場と秋田工場を有し、樹脂ホース・チューブ・継手の製造販売を行っている。製品構成は工業用・汎用ホース、食品用ホース、柔軟フッ素ホース、オーダーメイドホースで、販売比率は約7割がオーダー品となっている。工場は食品用途など高度なクリーン環境が要求されるためクリーンルームを設けているほか、直線100㍍の積層ラインなどを有する。
 古神子氏は柔軟フッ素ホースシリーズの紹介を行った。「優れた耐薬品性と柔軟性を有し、従来のフッ素単層のテフロンホースでは硬くて折れやすかった点や乳白色で流体が見えずらい、コストが高いなどの欠点があったが、永年の研究により課題を解決し、耐薬品性と柔軟性および透明性に優れている」と紹介。続けて柔軟フッ素ホースの採用事例も紹介した。
 「化粧品製造工場において、製造時に製品へ樹脂臭いが移行して問題となった。ホースから臭気が移行することが判明し、対策を検討されていた。解決策としてはサンプル提供し、官能試験でも臭気なしと判定され、PVCホースから切り替え採用となった。また、化学工場では多くの薬品を扱う部署があり、キンクしにくく引き回しの作業性が良く寿命も改善されるため採用が決まった」(古神子氏)などと広範な産業分野で採用が決まった事例を紹介した。
 開発商品の紹介では、同ホースシリーズ向けの加締品を紹介した。異物混入を嫌う食品業界やハイテク系の業界ではサニタリー配管がメインとして使用されており、同ホースシリーズでのフェルール継手加締品の要望が多く、商品化に至った。
 「フェルール継手はメーカー設計の専用継手を加締ているため、流体漏れや継手抜けがなく安心。歩留まりの少ないニップル形状を採用、衛生的な流体搬送が可能となる。さらに、ホース内層のフッ素樹脂は優れた耐薬品性を示し、ほとんどの薬品に耐性がある」(同氏)。
 販売戦略については「柔軟フッ素ホースの販売実績があるユーザーへのアプローチ、フェルール加締品を使用しているユーザーへのアプローチを行う。具体的にはホース1本から顧客の要望長さに応じて受注、さらにMSDSなどの添付書類も作成する」(同氏)。
 なお、同社ではメールマガジンの配信を行っており、今回の参加者でマガジンを希望する方に申し込みの書類を配布、フッ素ホースの採用事例などを交えて、今後も充実を図っていくと結んだ。

商品説明会の様子

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