協和電線 フッ素樹脂アルミ電線を開発

2012年06月06日

ゴムタイムス社

 古河電工グループの協和電線㈱は5月31日、軽量ではんだ付けが可能なアルミを素線とするフッ素樹脂アルミ電線「KANZACC~ALC-T-ETFE」「KANZACC~ALC-T-FEP」を開発したと発表した。

 同社のフッ素樹脂アルミ電線は、アルミにすずコートを施した導体を用い、絶縁体にFEPやETFEなどのフッ素樹脂を用いた軽量・高信頼性電線。アルミ導体は容易にはんだ付けが可能であり、絶縁体のフッ素樹脂は、電気的特性・耐熱性・耐薬品性等に優れるため、より過酷な環境に対応できる。同社のフッ素樹脂電線シリーズは、銅・銅合金・鋼・ステンレス等のラインアップにアルミ導体が加わることで、さらに幅広いニーズに応えられるようになる。
 導体のメタルコートからフッ素樹脂被覆までの一貫生産ができるという同社の強みを活かして、同製品の販売を2012年5月から開始し、2013年度に2億円の売り上げを目指す。

 同製品は軽量・高信頼性電線。絶縁体のフッ素樹脂は、すぐれた電気特性・耐熱性耐寒性・耐薬品性・ 耐候性・難燃性を有する。フッ素樹脂としてはFEP、ETFEの他PFAが可能。導体のすずコートアルミに関しては、導体のアルミははんだ付けが可能で、更に耐食性にも優れる。導体へのメタルコートは、このすずの他ニッケル・銅・ 銀等が可能で、導体は、銅・銅合金・鋼・ステンレス等から選択でき、用途に応じた設計ができる。
 用途としては、軽量化が必要な自動車用配線材や電子機器、通信機器、高温機器。耐薬品性が必要な機器の配線材やリード線及びアンモニア冷媒周辺機器の配線材やモーター用巻線などに用いられる。

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