㈱クラレは6月5日、米国現地法人クラレアメリカ(テキサス州)において、ポバール樹脂生産設備の新設を決定した。
同社グループのコア事業である酢ビ(酢酸ビニル)・ポバール系事業の世界戦略の一環で、日本、シンガポール、欧州(ドイツ)に続き、シェールガス等による原燃料メリットがある北米に第4の生産拠点を確保することにした。同社が保有する生産技術をベースに、高品質な製品を4拠点からグローバルに安定的に供給するほか、北米および経済成長の著しい中南米の需要に対応する。
新設備はテキサス州ハリス郡ラ・ポルテ市(工場用地は先行取得済み)で、第1期として年産4万トンのプラントを建設する。2014年9月完工予定。さらに、その後の需要動向を見極め、16年度頃に年産2万トンの増強を行い、将来的には6万トン体制を構築する。第1期の設備投資は約200億円(土地取得代は別)。
なお、新規雇用創出に対し、テキサス州より助成金の交付を、同州ハリス郡コミッショナーズコートより固定資産税減免措置の適用の認可を得ている。