バンドー化学㈱はフレキシブルディスプレイやセンサーなどの大面積フレキシブルデバイスを省エネ、省資源、高生産性で製造する「プリンテッドエレクトロニ クス技術」の早期実用化を加速するために設立された「次世代プリンテッドエレクトロニクス技術研究組合(JAPERA、宇高惠一理事長)に参加した。(一 部本紙既報)
JAPERAは、経済産業省の支援のもと、エレクトロニクス、材料、プロセス、装置などの業種横断的企業27社と産業技術総合研究所が参画し、新エネル ギー・産業技術総合開発機構(NEDO)における「次世代プリンテッドエレクトロニクス材料・プロセス基盤技術開発」事業を受託実施し、フレキシブルデバ イス並びに印刷デバイス製造技術の早期実用化を目指して取り組む。
常温常圧下で高速に電子回路を印刷、あるいは塗布で直接形成するプリンテッドエレクトロニクス技術は、低電力、省資源でディスプレイやセンサーなどの大面 積フレキシブルデバイスを高生産性で製造できる技術であることから、今後の低電力社会の構築に向けて、電子回路や電子デバイス製造技術のキーテクノロジー として大きな期待が寄せられている。また、プラスチック基板上に作製するフレキシブルデバイスは薄い、軽い、曲がる、落としても壊れないなどの特徴を有す ることから、利便性の高いデバイスとして市場競争力の高い製品をもたらすことも期待されている。
同社は、プリンテッドエレクトロニクスの実現に必須である金属ナノ粒子インク、ペーストの開発を先駆的に取り組んでおり、既に低温焼成銀ナノ粒子や低温焼 成金ナノ粒子の販売を開始している。今回のJAPERAへの参加を通し、プリンテッドエレクトロニクス技術確立並びに大面積フレキシブルデバイスなどの実 現を目指すとともに、低電力社会の構築と産業技術の国際競争力強化への貢献を目指す。
2011年06月27日