粘弾性測定装置MCRシリーズを注力 国内市場を販売強化
アントンパール・ジャパン
- 東京都品川区北品川1-8-11Daiwa品川Northビル 4階
- Tel 03-6718-4466
- WEB http://www.anton-paar.com/jp-jp/
オーストリアの分析・物性測定装置メーカー、アントンパール社の日本法人アントンパールジャパンは主に自動車やスポーツ関連のゴム・樹脂分野をはじめ化粧品、医薬食品・化学系企業の研究開発、品質管理部門や大学など研究機関向けに、分析・測定装置の販売とアフターセールスサービスを推し進めている。
現在、同社がゴム・エラストマー製品市場向けに積極販売展開している装置は高性能な粘弾性測定装置「MCRシリーズ」。
MCRシリーズは最先端の研究開発用途をはじめ、品質管理等の通常業務まで対応できる粘弾性測定装置。
「最近の傾向では、粘弾性測定装置自体が汎用的になりつつあるのでマーケットが広がってきている。また自動車関連では燃料電池やリチウム電池の部材研究などに使用されることが多い」(同社)
MCRシリーズは自動車エンジンマウントや、スポーツシューズソール内の衝撃吸収素材、テニスラケットグリップ素材、騒音振動吸収積層ボード用の機能性接着剤など機能部品や素材の粘弾性を測る。
同装置の特長は装置本体に取り付けたツールを自動認証し、最適設定を装置が自動で行う特許取得済みのツールマスター機能を搭載している点。このため装置本体に接続するだけで短時間かつ自動的に設定されることによりソフトウエア上での誤選択による人的エラーを解消した。また水のような低粘度サンプルから固体サンプルの粘弾性特性を1台の装置で評価でき、高精度エアベアリングで支持された駆動力・応答性に優れたシンクロナスECモニターを採用することで、真のひずみ制御および真の応力制御による回転(静的)測定と振動(動的)測定ができる。
さらに温度制御テクノロジーにより、マイナス150℃~1600℃の範囲で様々な温度制御を追求した。
最近ではMCRシリーズのリニューアルを行い、ユーザーから好評を得ている。
同社の強みのひとつに、今年3月に同社の品川オフィスに隣接するビルに開設したショールームがある点。ショールームでは、粘弾性測定装置をはじめ、振動式密度・濃度計などの同社の主要測定装置・機器ともに小角X線散乱装置やマイクロ波合成装置などほぼ全ての機器が展示され、サンプル測定やデモンストレーションを体験できる。
「ショールームでほぼ全ての製品が揃っているので、ユーザーの要望に合わせて対応できる」(同社) 同社は今後も国内市場でMCRシリーズを拡販しつつ、ショールームとセミナールームを活用することでユーザーとの関係を強化し、更なる展開へと結びつけていく。(2012年6月11日紙面掲載)