三菱化学 有機EL照明パネルが五洋建設ビルで採用

2012年06月11日

ゴムタイムス社

 三菱化学㈱は6月7日、調光・調色機能をもつ有機EL照明パネル“VELVE”全91枚を、5月31日に竣工された五洋建設㈱本社ビル別館・1階エントランスホールの、空間演出照明用に納入したと発表した。

 環境配慮建築への需要の高まりに対応するため、環境配慮技術が実際に体感できる検証の場として、五洋建設が本社ビル別館を活用される一環として、同製品が採用された。

 五洋建設は、環境に配慮した次世代照明を導入するにあたり、有機EL照明の、建築照明の可能性を拡げる「極めて薄く、軽い構造」や、白熱電球やLEDなどの点光源とは異なる、「面発光」特有のやわらかな光の質を高く評価。“VELVE”ならではの特長「調光・調色機能」も活用すべく、採用を決定したもの。

 今回は有機EL照明の効果検証の場として、多くの人々が行き交う「エントランスホール」を選定、同製品を天井面に横13枚・縦7列の計91枚、設置した。通常時は91枚すべてが白色で光っているが、来客時は玄関の自動ドアと連動し、白色常灯中の照明がいったん消灯。顧客を迎えたり送ったりするようなかたちで順々に点灯するなど、同製品ならではのさまざまな空間演出で、顧客のもてなしに貢献する。

 また、同照明特有の「薄さ」と「軽さ」によって、天井懐が少ない階高でも、エントランスホールの空間として十分な天井高を確保できるなど、施工面でもメリットを発揮する。
 同製品は、「8.7ミリメートル」という薄さ、「192グラム」という軽さに加え、「14センチメートル角」という世界最大級の発光面積と、世界独自のフルカラーでの調色・調光機能を有する。同社は、人々を取り巻く建築空間を「KAITEKI」にすることを目標に、同製品をいっそう推進していくとしている。

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