三菱エンジニアリングプラスチックス㈱は、一般的なポリカーボネート樹脂に独自の配合技術を駆使することにより、薄肉成形時における透明性と難燃性を兼ね備えた世界最高水準のポリカーボネート樹脂を開発したと発表した。
同社では、これまでも環境に配慮した非ブロム・非リン透明難燃グレード「EFTシリーズ」として、EFT3200(2.0mmV-0)、EFT3150(1.5mmV-0)を上市してきたが、製品設計の薄肉化・軽量化に伴い、更なる薄肉難燃化のニーズが高まっている。同社はそのニーズに応えるべく、グレードの開発に至ったとしている。
今回開発したグレードは、従来のポリカーボネート樹脂の優れた「透明性」「耐衝撃性」「耐熱性」「耐光性」「成形加工性」は維持したまま、より高い難燃性(1.0mmV-0相当)を有し、LED照明やレンズ用途をはじめとする様々な透明難燃用途に使用することを可能とした。さらに押出成形、射出成形にも対応する。
同開発品は、新たに非ブロム・非リン透明難燃射出グレード「EMTシリーズ」として、顧客の高度な設計に合わせた2製品をラインナップした。
▽EMT3100:UL94難燃性=1.0mmV-0相当、全光線透過率=88%(3mm厚み以下)、Haze=1%以下
▽EMT3120:UL94難燃性=1.2mmV-0相当、全光線透過率=88%(3mm厚み以下)、Haze=1%以下
同社は、今後、さらに顧客のご要望に応え、より一層使いやすく高性能なグレードとして開発を進めていくとしている。