電気化学工業㈱ は、 同社が保有する水力発電所の発電能力をアップし、創業 以来の事業である石灰・カーバイト系事業の基盤強化とグリーンエネルギーの増量を図る。
同社はカーバイド 、石灰窒素を始めとした石灰・カーバイト系の事業を 現在でも基盤事業として展開しており、 採掘権を有する豊富な石灰に加え、 水力を主体とする自家発電水力を主体とする自家発電 をベースとしている。
同社は、新潟県糸魚川市の「青海工場」近隣に流れ込み式水力発電所 15 カ所(北陸電 力との共同出資5ヵ所を含む。合計出力約 11 万kw)を保有してお り、さらなる 基 盤強化 とグリーンエネルギの増量を目的 に、国土交通省、経済産業省の協力の下、 そ のひとつである 「大所 川発電所」の許可取水量が 7・374 ㎥/秒から 8・60㎥/秒となり 発電 可能な 最大出力を 8,400kwから 9,800KWへ約 17%増加 させる ことが可能となった。
また、同社は保有する他の水力発電所についても本手法や発電設備の効率向上な どによる増発電に取り組 むとともに、新 たな水力発電所の新設についても検討 していく。
流れ込み式 水力 発電所は河川水の貯留が でき ず、雪解け時期等の豊水期(年間120日) でも許可取水 量の範囲内のみで発電している。このほど発電用の水を流す トンネル (導水 路)などに流量計と水位計を設置し 、導水路に流すことが でき る最大流量を 試 験した ところ 、現在の許可取水量以上の流量を流せることが確認された 。
その結果、 許可取水量増加 の許可 が得られ、 発電可能な最大出力を 8、400KWから 9、800KWに増加 さ せる ことが でき た。 年間で約 350万kwhの発電量増加になる。
今回の手法による 主な 成果 は2 項目。 ① 河川水が豊富に ある豊水期に許可取水量が増加 するので、河川環境 への影響がなく発電量を増加 させる ことが でき る。 ② 水力発電は温室効果ガスを排出しない グリーン エネルギーであり、 発電 量を増加 さ せる ことで 温室効果ガス を削減 でき る。今回の 発電 量増加 による温室効果ガス削 減量はCO2換算で年間 1,500トン となる。