三ツ星ベルト㈱は汎用機械用エンジン向けに金属製チェーンに代わるベルトとして「油中タイミングベルト」を開発したと6月25日発表した。 近年の自動車や汎用機械などのエンジンには、カム駆動用に金属製チェーンが使用されている。 油中タイミングベルトは、従来のゴム製ベルトに比べ耐油・耐熱性を高め、今までゴム製ベルトが使用できなかったオイルが付着するエンジンブロック内で、金属製チェーンに代わるベルトとして開発された。
油中タイミングベルトは、チェーン駆動システムに不可欠なガイドが不要となり、エンジンの軽量化・低騒音化が可能となる。また、ゴム製ベルトは金属製チェーンに比べ伝達効率に優れ、エネルギーロスを減らし燃費向上に大きく貢献する。 具体的には、この油中ベルトは金属製チェーンに比べ35%軽量化されているほか、騒音も5~10db低減、伝動効率も3%向上が図られている。
このため同社では金属製チェーンと同じエンジンブロック内で使用でき、エンジン設計の大きな変更を行うことなく、チェーンからベルトへの置き換えが可能となることから軽量化と燃費向上に役立つ駆動システムとして、自動車などのエンジンへ展開して行く方針。