東京材料3月期決算 経常利益が22%増に

2012年07月02日

ゴムタイムス社

 東京材料㈱(柿沼秀一社長)の2012年3月期決算は売上高が831億400万円、前期比1%減の横ばいとなったものの、経常利益は16億1700万円、同22・5%増の増益決算となった。当期純利益も9億8400万円、同30・5%増となった。
 経常利益は輸入商材を中心とする高付加価値商材の発掘・拡販、在庫圧縮、業務改革による経費削減が寄与した。
 当期は東日本大震災の影響による大幅な落ち込みに始まり、自動車・電機業界等のサプライチェーンの回復に従い持ち直しの動きがみられる一方、円高の長期化、欧州財政危機や中国経済の減速、、タイにおける洪水被害等があり、期を通じては厳しい状況で推移した。
 この結果、上半期売上高は407億円、前年同期比1%増、下半期売上高424億円、同3%減となり、年間売上高は前期比1%減の831億円となった。
 部門別売上高は合成ゴム・合成ラテックス・ゴム用薬品・カーボンブラックなどの合成ゴム販売が前期比3%増の536億円となり、売上高構成比は62%から64%となった。 
 東日本大震災後に発生したサプライチェーン分断により上期中に大幅な自動車減産があり自動車部品向け販売が減少したが、秋口からは、震災の買い替え需要・自動車在庫の積み増しなどの影響で自動車生産は好調に推移し、合成ゴムの販売が伸びた。
 合成樹脂販売は液晶テレビの大幅な需要低迷により光学用フィルムの販売が減少する一方、販売主要分野である自動車部品関連、及び電子部品関連のタッチパネル用途の周辺部材への新規拡販を積極的に進めたことに加え、外資系樹脂メーカーの東日本における代理店権を獲得し、エンジニアプラスチックの取り扱いが増加した。この結果、売上高は207億円、前期比3・5%増となり、構成比も24%から25%となった。
 輸出海外事業は変動リスクのある石油製品の三国間貿易から撤退したことにより、売上高は247億円、前期比10・5%減と落ち込んだ。
 海外子会社は米国をはじめ中国、および特殊事業のあったマレーシアを除く東南アジア各国は前年比で堅調に推移した。また、2011年7月に営業許可を得たインドは同年9月から営業を開始した。
 役員異動
 同社は6月26日付けで次のとおり役員異動を実施した。
 ▽代表取締役社長=柿沼秀一▽常務取締役執行役員=伊藤星文▽常務取締役執行役員=佐々木健▽常務取締役執行役員=若松憲明(昇格)▽取締役=桜井賢典▽常勤監査役=石黒稔▽監査役=梅崎聡▽監査役=黒田雄三▽監査役=柳田昇(新任)▽執行役員=和気政人▽執行役員=保見一生▽執行役員=神永真一▽執行役員=市村浩志(新任)

技術セミナーのご案内

ゴムタイムス主催セミナー