ホースクランプ カップリング 自動車や建機部品として機能を発揮
輸入品が市場に定着 中低圧締結で高い信頼性
ホースクランプ・ホースバンドは、産業用機器や家電、車輌など様々な製品の部品として使用されている。
主な需要先は自動車及び建設機械などで、中・低圧ホースを機器類につなぐ目的で使用される。具体的には自動車のホースとパイプの締結部品として使用し、水や油類などの洩れやホースの抜けを防止する。スクリューボルトで締めて固定する板バンド横締め型が中心で、このほかねじクランプがある。
板クランプは、反力によってホースの熱によるへたりに追従できるのが大きな特徴で、2重構造の強化タイプや取り付け作業性を向上させたホルダ付、ホルダレスタイプなどの製品がある。一方、ねじクランプは、ねじの軸力を利用して強固に固定でき、抜き力を重視する用途で広く採用されている。
需要動向は、昨年の震災による自動車生産の急減が影響し、前半はOEM商品として出荷は減少したが、比較的早期の生産回復によりダメージは軽微にとどまったという。しかしながら、自動車をはじめオートバイ、建設機械などは中国などでの生産拡大が進み、今後も海外シフト強化が予想されることから、日本の市場は付加価値を追求し、新規マーケット開拓が課題になりつつある。
また、カップリング製品も様々なホース製品をつなぐ機器として性能拡大が図られており、昨年は福島原発事故の緊急対応として耐圧ホースおよびカップリングが供給された。
各社とも素材面を含めて、より高機能製品の開発を進めている。
(2012年7月16日紙面掲載)