ゴム連合では、厚生年金報酬比例部分の支給開始年齢の段階的引き上げを控え、雇用と年金が確実に接続できるよう、高齢者雇用制度の見直しを進めている。見直しに向けての労使協議がスムーズに行えるよう策定されたのが「ゴム連合の高年齢者雇用指針」。
13年以降は、60歳定年退職期と公的年金受給開始時期との間に空白が生じることで無収入期間が発生するが、これまで、退職期と年金受給を接続させてきた高齢法の改正経過及び政府が提唱する社会保障・税一体改革の方向性などから、65歳までの雇用確保は企業の社会的責務。こうした変化を踏まえ、指針では、①定年退職期を迎え、再雇用を希望すれば継続して雇用される制度とする②働き方と労働条件の継続性を考慮する③働き続けられる労働環境を整える④誰もが60歳以降も働く将来を想定する―など、具体的な制度設計を示している。労働力人口が減少していく中、高齢者、若年者の意欲と能力に応じて働くことができる企業環境の整備は急務と言えよう。
2012年07月18日