日本ポリウレタン 上海に新工場 研究センターも移転

2012年07月19日

ゴムタイムス社

 日本ポリウレタン工業は上海市金山区に新工場を建設し、中国事業を拡大する。100%出資子会社である日本ポリウレタン(上海)有限公司の本社工場と研究センターも新工場に移転する。操業開始は2014年5月を予定している。

 中国では、省エネの推進もあり、建築用の断熱材として硬質ポリウレタンフォームの需要が増加している。日本ポリウレタン(上海)有限公司では、中国で一定の難燃基準をクリアした断熱材用ポリウレタンフォーム原料を開発するなど、建築用断熱材を始め、電気冷蔵庫用断熱材や自動車用シートクッションなどのポリウレタンフォーム用システム原料の開発に注力している。

 多様化する中国でのニーズに加え、日系企業の中国への進出も相次いでおり、様々な機能を付与した塗料硬化剤や接着剤等の機能性ウレタン関連製品についても、製品供給や技術サービスの現地化の要求が高まっており、同社では更なる生産数量の拡大に対応し、中国での事業基盤をより強固なものとするため、新工場建設を決定した。

 同社は、2001年に中国市場向けの研究開発を行う同子会社を上海市閔行区に設立。2003年には、研究開発品の現地生産化を目的に日本ポリウレタン(上海)有限公司を上海市松江区に設立し、2009年には、開発のスピードアップと技術サービスの充実のため、両社を合併した。今回、新工場の敷地内に研究センターを設置することで、研究開発から生産までの期間が短縮され、顧客の求める製品をより速やかに提供することが可能となる。

 移転後の新工場は上海市金山区金山第二工業区(上海ファインケミカル産業園)に所在。敷地面積は約27000㎡。生産品目は硬質ポリウレタンフォーム用システム原料(電気冷蔵庫・建築用断熱材、土木・建築用材料等)、軟質ポリウレタンフォーム用システム原料(自動車シートクッション材、家具・寝具等)、機能性ウレタン関連製品(塗料用硬化剤、接着剤、医療器具用原料等)。

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