ダイセル・エボニック 「ベスタミド」がヒール部に採用

2011年08月08日

ゴムタイムス社
「ベスタミド」が、アシックスのランニングシューズのヒール部分に採用

「ベスタミド」が、アシックスのランニングシューズのヒール部分に採用

 ダイセル・エボニック㈱(本社東京)は、同社の特殊ポリアミド12エラストマー「ベスタミド」が、アシックスのランニングシューズ「GELーKINSEI 4」のヒール部分に採用されたと発表した。
 同エラストマーを熱可塑性ポリウレタンと接着剤なしで接合することで、かかと部を広く覆う「ヒールクラッチングシステム」を構成した。
 高い耐屈曲性と優れた回復力、優れた低温衝撃強度のある「ベスタミド」が柔らかなTPU を直接支えることにより、柔軟性を保ちつつ優れたホールド性と安定性を発揮する。これには界面反応を利用したプラスチックと異種材料との直接接着技術K&Kが使われており、このK&K プロセスはダイセル・エボニックが開発した接着技術で、ナイロンの分子構造を工夫することで、ナイロンとTPUの界面での化学反応を利用した新しい接着技術。

 K&K技術は接着剤を使用しないため、脱脂や塗布、乾燥といった従来必要であった工程は一切必要なく(省プロセス)、同時に有機溶剤の使用や排出もない(環境対応)という大きなメリットがあり、未来志向の技術として今後の応用展開が期待されている。

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