東海ゴム 自動車用部品が好調推移

2012年08月01日

ゴムタイムス社

 東海ゴム工業の第1四半期連結決算は、売上高681億9900万円、前年同期比40・9%増の増収となり、営業利益は前年同期比78・8%増の28億2500万円、経常利益28億5000万円、四半期純利益18億2900万円と、収益はいずれも黒字化した。

 同社グループを取り巻く経営環境は、自動車メーカーによる生産体制の回復に加えて、政府が環境対応車普及策として導入した「エコカー補助金」の効果で国内自動車生産台数が前年同期を大きく上回るなど好調な一方、欧州経済の混迷に伴う円高による輸出への影響など、収益圧迫要因への懸念もある。このような状況下で同社グループは、成長市場での収益を確保するためグローバルでの拠点拡充を加速するとともに、総原価低減活動に積極的に取り組み、コスト削減と生産・営業・開発部門の最適配置を推進することで、より収益力の高い経営体質の構築に注力している。

 〈自動車用品〉
 国内市場では、国内自動車メーカー各社が被災から生産体制を急回復させたことに加えて、「エコカー補助金」による需要増により好調に推移。海外市場でも、新興国で販売が伸びたことから、自動車用防振ゴム・ホース、ウレタン内装品・制遮音材ともに増収。売上高は前年同期比59・4%増の541億500万円、営業利益は同201・6%増の18億9700万円となった。

 〈一般産業用品〉
 事務機器向け精密部品分野は、欧州の景気減速による需要の落ち込みで売上高が前年同期を下回ったが、産業用ゴム製品分野では住宅用・ビル用制震装置の国内需要の拡大により受注が増加した。この結果、売上高は前年同期比0・7%増の165億9100万円、営業利益は同2・4%減の9億2800万円となった。

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