フコクの3月期第1四半期連結決算は、売上高127億8200万円、前年同期比3・7%増の増収となったが、営業利益は7億4400万円、同40・2% 減、経常利益7億5200万円、同38・0%減の減益となった。四半期純利益は4億4300万円で同36・8%減となった。
日本経済は東日本大震災後、サプライチェーンの復旧に伴って生産活動が回復に転じたが、電力供給問題をはじめとして材料およびエネルギー市況の上昇圧力、風評被害、円高や株価下落などが懸念されている。
同社グループの主要顧客先である自動車産業は、新興国を中心にグローバル市場の回復傾向が維持される一方、震災後のサプライチェーンの混乱により日本国内 の完成車メーカー各社が大幅な減産を余儀なくさせられ、その影響が米国その他の自動車生産や販売へと波及するなど、厳しい局面が続いた。
足元では夏場の電力不足への対応に苦慮しつつ、業界をあげての復旧支援などによって挽回生産に向かい始め、震災前の生産水準への早期回復が見込まれている。
同社は主要顧客先の動きに歩調を合わせ、急速に回復する受注に追随するべく生産体制を整えてきた。今後は、震災のインパクトを可能な限り吸収しつつ、さらなる収益性向上を目的とした体制づくりを継続実施する。
通期の連結業績については、売上高は520億円、前期比0・7%増、営業利益は36億円、同5・4%減、経常利益は36億円、同5・3%減、当期純利益は21億円、同81・1%増。