日本ミシュランは7月31日、2012年度上半期業績を発表した。
営業利益は13億2000万ユーロ、前年比36%増となった。同社では、世界的事業展開、特殊製品事業における高い利益率、顧客にプレミアムと認知されるブランドポジショニングなど戦略および競争優位性や、比較的好転した景気と、原材料コストによるマイナス影響を最小化するための価格戦略、トラック用タイヤの利益率改善などのクオリティの高いマネジメントなどが営業利益増加の要因とみている。
販売量は欧州の需要低迷期にあって、8.3%低下したが、フリーキャッシュフローはブレイクイーブン(収支均衡)となっている。
同社では市場環境が欧州中心に未だ不透明な中、すべての市場分野で同社の世界的な事業展開は競争優位性を見せており、これをさらに強化するために通年でおよそ20億ユーロに達すると予測される意欲的な投資計画を進めている。
これらの投資は、成長市場における生産・販売能力増強、成熟市場における工業生産性の改善および持続的な技術イノベーションに対し重点的に行われている。
こうした強みから、同社は営業利益の確実な増加が通年目標としている。上半期の需要の落ち込みを受けて、販売量は今のところ通年で3%から5%の減少が予想されるが、販売量の減少は、主に原材料コストや為替の好影響によって相殺される見込み。
また同社は、パリのオフィスビル売却の影響考慮前においてもプラスのフリーキャッシュフローを達成するという目標を引き続き掲げている。