〈夏季賞与・一時金の妥結状況について〉
日本ゴム工業会における本年夏季賞与・一時金交渉の情報参加会員56社のうち、集計可能な48社の妥結額の総平均(加重平均)は66万7304円となり、同一企業における昨年夏季の妥結実績(65万7412円)と比べ9892円(1・50%)増となっている。
業種別にみてみると、自動車タイヤ(4社)が73万2963円、昨年夏季比1万8373円(2・57%)増、工業用品(27社)が60万8870円、同3322円(0・54%)減、はきもの(7社)が45万5102円、同2万5820円(6・01%)増、その他(10社)が58万5206円、同2176円(0・37%)減となり、業種間でバラつきはあるが、前年水準を下回った業種も微減にとどまっている状況。
はきものについては、平成21年夏季には30万円そこそこまで落ち込んだが、その後3年続けて比較的大きな伸びとなっている。
48社における妥結額の分布をみると、35万円未満が9社、65万円以上が8社とバラつきが大きくなっている一方、45~60万円未満が22社で、全体の46%を占めている。
昨年夏季比の伸び率の分布をみると、昨年は「ゼロ%以上5%未満」「15%以上」の社数がそれぞれ14社ずつで多かったのに対し、本年は「ゼロ%以上5%未満」が20社で42%を占めた。
日本経団連が7月26日に公表した主要業種・大手企業の妥結結果をみると、集計可能な160社の妥結額の総平均(加重平均)は77万1040円、前年比2・54%減と、3年ぶりに前年実績を下回る結果となっている。
業種別にみてみると、多くの業種で前年水準を下回っており、とくに印刷(前年比11・90%減)、鉄鋼(同12・48%減)の下げ幅が大きい。一方、前年水準を上回っている業種はセメント、機械金属など4業種で、今回、ゴムはこれに入っている。集計対象6社の平均で72万1867円、昨年夏季(70万9570円)に比べて1万2297円(1・73%)増という内容である。
〈雇用状況調査の結果概要について〉
本年4月末現在で会員企業を対象として従業員数や新卒者の採用状況などに関する定例調査を実施したが、その結果概要は次の通りである。
回答があった91社における本年4月末現在の常用従業員数(雇用期間を定めず常時雇用している正規従業員数)は6万7199人(同一企業における昨年4月末時点に比べ338人(0・5%)減、一方、臨時従業員数(常用以外でパートタイマー・臨時工・嘱託等臨時に直接雇用している従業員数で、労働者派遣契約・請負契約などによる直接雇用関係にない者は除外)は1万2763人(同30人、0・2%減)で、常用と臨時の合計では7万9962人(同368人、0・5%減)と9年ぶりに減少した。
常用従業員の年齢別構成比をみると、業種によって差はあるが、全業種計でみると30歳代が30・6%と最も多く、次いで40歳代の25・9%、20歳代が20・4%、50歳代が20・3%と続いている。平均年齢はここ数年低下傾向で39・5歳となっている。
本年3月の新規学卒者の採用数は91社の通計で1375人であり、同一企業における昨年の採用数(1408人)に比べ33人(2・3%)減と、再び採用減となった。学歴別に採用数をみると、例年と同様、高校卒が651人と最多で、次いで大学院卒が一昨年に続き、再び大学卒を抜き379人、大学卒は328人、一番少ない高専・短大卒が17人となっている。
近年における学歴別採用割合の推移をみると、とくに高専・短大卒の減少と大学院卒の増加が目立っている。
労働力の過不足状況の推移をみると、労働力が「過剰である」という企業が全体の24・2%、一方「不足している」という企業が44・0%となった。22年以降、「過剰」が減り「不足」が増える傾向となっている。
2012年08月06日